インボイス制度と源泉徴収:消費税の正しい扱い方

📅 2026年5月26日 ✍️ SimpleCalc編集部 お金・インボイス

2023年10月のインボイス制度(適格請求書等保存方式)の導入以来、フリーランスや個人事業主の実務は大きく変化しました。その中でよくある疑問が、「請求書を作る際、源泉徴収税は消費税込みと消費税抜きのどちらの金額に対して計算するべきなのか?」という問題です。本記事では、国税庁のガイドラインを基に、インボイス制度化における正しい源泉徴収計算のルールを分かりやすく解説します。

国税庁の結論:基本は「税抜金額」で計算してOK

国税庁の指針によると、「請求書上で報酬の本体価格(税抜)と消費税額が明確に区分されている場合」に限り、消費税額を除いた報酬本体の額(税抜)に対して源泉徴収税額を計算することが認められています。

税区分が明確な請求書の計算方法:
・報酬(税抜):100,000円
・消費税(10%):10,000円
・源泉徴収(税抜の10.21%):10,210円
・手取り(差引支給額):100,000円 + 10,000円 − 10,210円 = 99,790円

もし、請求書で本体価格と消費税が明確に分かれておらず、「税込 110,000円」としか記載されていない場合は、税込金額全体に対して源泉徴収税が計算されます。

税区分が不明確な請求書(税込一括記載)の計算方法:
・報酬(税込):110,000円
・源泉徴収(税込の10.21%):11,231円(端数切捨て)
・手取り(差引支給額):110,000円 − 11,231円 = 98,769円

※注意:税抜と消費税を分けないだけで、源泉徴収額が1,021円多く引かれてしまい、キャッシュフロー(手元に残る現金)が悪化するため、フリーランスにとっては大きな損失となります。

インボイス登録事業者と免税事業者の違い

適格請求書発行事業者に登録したフリーランスは、消費税率10%を記載した請求書を発行します。一方で、登録を行わなかった免税事業者の場合は、原則として消費税額の上乗せ請求が制限されるか、契約交渉によって税抜金額のみで請求することになるケースが多いです。この場合も、請求した本体額に対してのみ 10.21% の源泉徴収税を計算します。

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