海外旅行の前に外貨両替をする際、銀行の窓口やATM、空港の両替所でレートが微妙に違うことに気づいたことはありませんか?「TTS」「TTB」「仲値」などの用語が飛び交いますが、これらを理解することで、よりお得な両替方法を選べるようになります。
TTS・TTB・TTM(仲値)とは何か
銀行が外貨を取り扱う際の基準となるレートには3種類あります。
| 略称 | 正式名称 | 意味 |
|---|---|---|
| TTM | Telegraphic Transfer Middle Rate(仲値) | 基準レート。実勢レートに基づき毎朝決定される。 |
| TTS | Telegraphic Transfer Selling Rate(対顧客電信売レート) | 銀行が顧客に外貨を売るレート(顧客が外貨を買う場合)。TTMより高い。 |
| TTB | Telegraphic Transfer Buying Rate(対顧客電信買レート) | 銀行が顧客から外貨を買うレート(顧客が外貨を売る場合)。TTMより低い。 |
スプレッドとは:銀行の利益の仕組み
銀行の利益は「スプレッド」と呼ばれるTTSとTTBの差から生まれます。
TTS = TTM + スプレッド(銀行の利益分)
TTB = TTM − スプレッド
例:TTM(仲値)= 150円/USD
スプレッドが1円の場合:TTS = 151円、TTB = 149円
TTB = TTM − スプレッド
例:TTM(仲値)= 150円/USD
スプレッドが1円の場合:TTS = 151円、TTB = 149円
📌 つまり、1ドルを買う時は151円かかり、1ドルを売ると149円しか戻ってこない。この2円分がスプレッドとして銀行の収益になります。
実際の両替コストを計算する方法
実際にどのくらいのコストがかかるかを計算してみましょう。
例:アメリカ旅行に向けて10万円分をドルに両替する場合
TTM(仲値)= 150円/USD
銀行のTTS = 152円/USD(スプレッド2円)
交換できるドル数 = 100,000円 ÷ 152円 = 657.89ドル
仲値ベースなら = 100,000円 ÷ 150円 = 666.67ドル
差額 = 666.67 − 657.89 ≈ 8.78ドル(約1,320円)の手数料相当
銀行のTTS = 152円/USD(スプレッド2円)
交換できるドル数 = 100,000円 ÷ 152円 = 657.89ドル
仲値ベースなら = 100,000円 ÷ 150円 = 666.67ドル
差額 = 666.67 − 657.89 ≈ 8.78ドル(約1,320円)の手数料相当
両替場所ごとの手数料比較
| 両替場所 | スプレッドの目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| メガバンク窓口 | 2〜3円/USD | 安定しているが手数料は高め |
| 空港の両替所 | 3〜5円/USD | 便利だが最も高い傾向 |
| ネット銀行 | 0.5〜1.5円/USD | 最も安い。事前に口座開設が必要 |
| 海外ATM(クレカ) | 約1〜2% | カード会社により異なる。現地手数料も発生する場合あり |
お得に両替するためのポイント
- 事前に外貨を用意する:空港の直前両替は手数料が最も高い。旅行1〜2週間前にネット銀行か銀行窓口での両替がおすすめ。
- 複数の両替先を比較する:同じ日でも銀行によってレートが異なる場合があります。
- 海外対応クレジットカードを活用する:スプレッドが低い為替ルートを使えるカードもあります。
- 余った外貨は持ち帰らない:日本円に戻す際はTTBが適用され、購入時よりレートが不利になります。
両替後に受け取れる外貨の金額を簡単にシミュレーションできます
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